管理職を避ける理由とは?「報酬と責任のアンバランス」が浮き彫りに
では、なぜこれほど多くのITエンジニアが管理職を避ける傾向にあるのでしょうか?調査によると、「業務量や責任が増える割に報酬が見合わないから」という理由が54.7%で最多となりました。さらに、「上司と部下の板挟みになるストレスが大きいから」(44.8%)、「残業代がつかなくなるなど実質的な手取りが減る可能性があるから」(29.1%)といった、具体的な不満が挙げられています。

職場全体でも、7割以上のITエンジニアが「管理職は割に合わない」「なりたくない」というネガティブなイメージが広がっていると感じているようです。

1社での昇進よりも「副業・複業」でスキルアップ!
そんな中で、ITエンジニアたちが自身のキャリアにおいて、どのような選択肢に魅力を感じているのかも注目すべき点です。なんと、65.5%ものエンジニアが「1社での昇進・昇格」よりも「副業・複業などを通じて技術の幅を広げること」に魅力を感じると回答しました。これは、まさに「推し活」のように、自分の技術や興味を追求し、キャリアを自らデザインしようとする意欲の表れと言えるでしょう。

副業・複業に魅力を感じる理由としては、「収入源を複数持つことで経済的に安定するから」(51.4%)と「1つの会社に依存するリスクを分散したいから」(50.4%)が上位を占めています。これは、現代の働き方において、経済的な安定とリスク回避が重要な要素となっていることを示唆しています。

自由回答の中には「昇進に伴う業務内容や精神的負担に対して、給与が割に合わない。それなら副業で好きなように稼いだほうがいい」といった声や、「一社での昇給には限りがあり、大きな増額はないので、分けたほうが良い」といった、副業・複業への期待がうかがえる意見も多数ありました。
管理職を魅力的にする鍵は「柔軟な働き方」と「報酬の見直し」
では、もし管理職の道を選ぶとしたら、どのような条件があれば魅力的に感じるのでしょうか?調査では、「現在の年収に加えて100万円以上200万円未満の年収増」があれば管理職を引き受けてもよいと考える人が27.1%で最多でした。しかし、「金額に関わらず管理職にはなりたくない」という回答も13.3%存在し、金銭だけではない価値観が重視されていることがわかります。

管理職のあり方が変われば魅力を感じる条件としては、「管理職でも柔軟な働き方(リモートワーク・フレックス等)ができること」(38.1%)、「業務量や責任に見合った報酬体系への見直し」(34.6%)、「管理職にならなくても昇給・昇格できるスペシャリスト(IC)コースの整備」(30.8%)が挙げられました。

「管理職は罰ゲーム」「向いてないと思った時、技術方面にいきたいときに方向転換できる」といった本音も飛び出し、キャリアパスの柔軟性や個人の専門性を尊重する仕組みが求められていることが見て取れます。海外のテック企業で主流となっている「スペシャリスト(IC)コース」のような、マネジメント以外のキャリアパスの整備は、これからのエンジニア組織にとって急務と言えるでしょう。
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